2022/4/22春の特別展「穐月明の愛した仏–龍谷ミュージアムのガンダーラ仏 里帰り」開会です

青山讃頌舎は今、新緑が驚くほど美しい季節となりました。

美術館設立時以前から構想されていたガンダーラ展がついに開幕しました。
来館されるとガンラーラ仏の美しさに驚かれます。解説パネルも分かりやすいと好評です。最古にして最高の仏像・ガンダーラ仏(2〜5世紀)を間近に見られます。

ガンダーラ仏/穐月明旧蔵・龍谷ミュージアム蔵

穐月明が龍谷ミュージアムに寄贈したガンダーラ仏の優品が帰ってきました。みなほんとにイケメンです。

「菩薩立像」/穐月明旧蔵・龍谷ミュージアム蔵

龍谷ミュージアムの至宝に選定された美しい菩薩です。驚くほど精巧かつ均整の取れた石像です。ダビデ像のように逞しいですが2〜3世紀ごろの初期のガンダーラ仏で弥勒菩薩であろうと言われています。

「如来立像」/穐月明旧蔵・龍谷ミュージアム蔵

4〜5世紀のストゥコ(石膏像)です。少しインドっぽい顔になっています。

釈迦の一生の物語・仏伝レリーフ(1〜3世紀)

釈迦の一生の物語「仏伝」/ガンダーラ「仏伝レリーフ」と穐月明作品「仏伝」
仏伝レリーフ「マーラの誘惑」/穐月明旧蔵・龍谷ミュージアム蔵と穐月明「仏伝・降魔」

釈迦の一生の物語(仏伝)をガンダーラの「仏塔の周りを飾ったレリーフ」と穐月明の「絵画」で解説しました。「レリーフ」には図解を掲示し「レリーフ」が何を表しているのかを分かりやすく展示しています。「仏伝」は釈迦の生涯を通して中道や涅槃など仏教徒としてのあり方が語られます。

ガンダーラの仏像から日本の仏像へ(1〜3世紀→18世紀)

インドから日本まで、仏像の変遷の展示

仏像が初めて作られたガンダーラ地方(パキスタンあたり)の仏像から中国や朝鮮を経てどのように日本の仏像になったのかを時系列で展示しました。国や時代で衣装も顔も変わってゆきます。

中国北魏「如来三尊像」(紀元525)/穐月明旧蔵・伊賀市蔵

中国北魏の仏龕(ぶつがん)は日本の飛鳥仏「法隆寺金堂釈迦三尊像」とそっくりです。

仏陀の教えと衆生の願い

マトゥラー「四面仏坐像」(2世紀)、「ビシュヌ像」と「カールティケーヤ像(韋駄天)」インド(10〜12世紀)/穐月明旧蔵・龍谷ミュージアム蔵

ガンダーラと同じくらい古いマトゥラーの仏像やインド古来の神像も展示しています。

仏塔型シャリ容器(龍谷ミュージアム蔵)と供養者などの仏頭(伊賀市蔵)、上は穐月 明「涅槃(仏遺教経)」

釈迦の墓としてインドにいくつも建てられた仏塔(ストゥーパ)のイメージを釈迦の最後の説法(仏遺教経)とともに展示しました。

「春日鹿曼荼羅」室町中期 /穐月明旧蔵・龍谷ミュージアム蔵、「四天王 増長天」江戸時代/穐月明旧蔵・ 伊賀市蔵、穐月 明「来迎野仏図」

日本に伝わった仏教はどのように民衆に溶け込んでいったのでしょう?神仏習合や、日本独自の信仰を紹介しています。

穐月明の仏画作品

もちろん穐月明作品も要所要所に展示しています。