今回の企画展は回顧展と言うことでごく初期の作品から展示していますが其の中で「荘子貼雑屏風」は金冬心(金農)の影響がわかる唯一の作品です。

穐月明の履歴には「京都市立美術大学(現京都市立芸術芸術大学)卒業間際に金冬心の画集を見て独学で墨絵を始める」と描かれてありますが、後の作品には金冬心をまねたような物は見当たりません。また当時、浦上玉堂や池大雅なども高く評価していたようでしたが、それらも模倣しなかったようです。文人の道は強く意識していたようですが、画家として独自のテーマと表現を模索していたのでしょう。

穐月明「荘子貼雑屏風」

穐月明「荘子貼雑屏風」

この作品は襖大の二曲一双屏風で背景には有り合わせのようなチェックの生地が貼ってあります。大学卒業前後の時にたまたま有った衝立に貼ったのでしょうか。内容は「荘子」の『逍遥遊』などの抜粋*に絵を付けた作品を八点ほど貼てあります。
この作品の字を下の金冬心の字と見比べて頂くと明らかに強く意識されていることが分かります。

金冬心(金農)

金冬心(金農)

その後の作品にこのような字を書いた物は見当たりません。
むしろ薄い墨で優しい字を書くようになります。

穐月明「御堂」

穐月明「御堂」

庭も随分春めきました。此から色々な花が咲いていきます。
3月21日(水・祭)春分の日は開館しています。

ドウダンツツジの芽もふくらみました

ドウダンツツジの芽もふくらみました

アセビの花が咲きました

アセビの花が咲きました

*「荘子」は漢字家族BLOG版(漢字の語源)などに訳文が掲載されています。