三重の情報誌「NAGI」に当館が紹介されました。

毎回三重に関わる面白い話題を載せておられる情報誌「NAGI」(月莵舎)さんが当館を取材してくださいました。
以下に記事を紹介します。

仏教美術を中心に東洋文化を探求

日本画家・穐月明の美意識と出会う館

青山讃頌舎(伊賀市)

「MAGI」vol.70 2017秋

mi 「MAGI」vol.70 2017秋

高野山生まれの日本画家・穐月明さん(享年 )が、アトリエを京都から伊賀へ移したのは三五年前のこと。青山の豊かな自然に魅せられ、大村神社に隣接する高台で仏教をテーマとした創作活動を続ける傍ら、自らの作品を展示する美術資料館を設立する計画を温め続けていた。「父から『学芸員資格を取ってほしい』と言われたのは、二十年くらい前でした。父の作品に文化的価値を感じていましたし、仏教にまつわる資料や収蔵品もあり、いずれはそれらも紹介したいと、妻と学芸員資格を取りました」大阪で会社員生活を送っていた長男の大介さんは、退職後の生きがいとして、父の夢を叶えるべく週末ごと準備に伊賀へ通った。節一つないヒノキの荘厳な回廊、伊賀の土を混ぜ込んだ味わい深い展示壁。「日月舎」と名付けられた美術館は、明さん自ら図面を引き、素材の細部にまでこだわった。
「二〇一六年二月の開館から一年余りで父は他界しましたが、こだわりが形になって満足だったんじゃないかと思います。今は私設美術館ですが、将来は公共施設として、より 多くの人に父の作品を見ていただきたいと思っています」 現在は最後の企画展となっ た「穐月明・春展〜里の歌 旅の歌〜」を継続して展示中。 墨とわずかな色彩で描かれた 水墨画は、仏教画のみならず、日常の景色から動物、植物まで様々。柔らかい筆使い、優しい色使いに見ているだけで心が洗われるよう。 作品とは裏腹に「気難しい人だった」と振り返る大介さんだが、作品の選定や解説からは父への尊敬の念がひしひしと感じられる。
●開館日はHPにて要確認。 予約制で見学可。 ●伊賀市別府718-5 TEL.090-9860-6432 https://aoyamautanoie.net/

NAGI表紙

NAGI表紙

只今鋭意新体制での開館に向け準備中です。来春の開館を目指しています。