12/1㈰近郊ハイキング「水辺の景色をたどる」を実施しました。
2024年12月1日㈰/伊賀市 ミュージアム青山讃頌舎「浜辺の四季-穐月明 が描く海」展のイベントとして、近郊ハイキング「水辺の景色をたどる」を実施しました。空は晴れ、風も止み絶好のハイキング日和となりました。茶室の真っ赤に紅葉した紅葉も青空に映えます。
【コース】13:00ミュージアム青山讃頌舎受付集合、16:30ミュージアム青山讃頌舎解散
ミュージアム青山讃頌舎(展覧会「浜辺の四季」見学)~大村神社~初瀬街道交流の館たわらや~羽根 安楽寺~羽根 庚申塔~阿保頓宮跡~七つ塚古墳・竜王~前深瀬川沿い道をダムの下まで~川上ダム内部見学~ミュージアム青山讃頌舎
今回のコースは6〜7km、この時期PM.5時を過ぎると日が暮れてしまいますので、やむなく大村神社や初瀬街道交流の館たわらやは歩きながら紹介するだけで省略し羽根 安楽寺へ急ぎました。
安楽寺は羽根集落を通る初瀬街道に面して建つ安楽寺は小さなお寺ですが、境内に建つ十三重石塔は鎌倉時代末の造塔で市指定文化財、創建もそれ以前に遡ると考えられます。
羽根の集落を流れる前深瀬川の畔に庚申塔が西に1体、溝を挟んで東に2体並んでいます。石に刻んである像は西のものは何かの仏らしき像、東の物は右が地蔵、左が青面金剛と三猿です。東の青面金剛は特に彫りが精巧で立派です。庚申の行事は道教や仏教がからんだ民間信仰で平安時代から夜ふかしの行事が行われていたそうです。
速別命墓は今回、道からながめるだけにしましたが、伊賀地方で唯一の宮内庁所管の陵墓。息速別命は四世紀の第十一代垂仁天皇の皇子で斎王の始めとされる倭姫命の弟君とされています。大村神社はこの息速別命を主神として祭っています。
聖武天皇が東国行幸の際の仮の宮居の跡と伝わり、その前後600年間も続いた齋王の帰路の宿泊所の跡とされる場所です。遺跡としては戦国末、筒井定次の部下、岸田伯耆(ほうき)の城跡と伝わる伊賀独特の方形の高い土塁を持つ城館跡です。
ここから裏の竹薮を少し強引に突破しました。
ここは阿保のパワースポットとして一部で知られたちょっと怖いところで、竜神の石碑が林立しています。『あおやま風土記』によると道正教会の奥の院として二百余体の竜神を祭るとあります。
しかし、歴史的には青山町史にも載る七つ塚の有る場所で六世紀の古墳群。最大の7号墳は息速別命四世の孫須都斗王の墓と伝えられます。阿保氏の古墳かもしれません。古墳と分かる塚や、石室が露出している処なども見られます。
七つ塚からすぐに人家が無くなりかつて川上村に通じていた旧道に入りますが、今は川上ダムで終点になっています。美しい川沿いの道を所々紅葉した木々を眺めながら少し行くと遥か上に要石大橋が見えてきます。これが今の道で川上ダムの上に出られそこから種生や高尾に行けます。
今回はダムの管理所にお願いして内部見学とダムの上まで通り抜けさせてもらえる事になっています。
川村ダムの下まで行くと職員の方がゲートを開けて待っていてくださり、まずこのダムの説明をしてくださいました。
淀川水系木津川の支川である前深瀬川に建設されたダムであり、木津川上流ダム群の1つ。2023年3月26日完成。木津川・名張川流域には「木津川上流総合開発事業」として高山ダム、青蓮寺ダム・室生ダム・布目ダム・比奈知ダムに次いで建設された最後の木津川上流ダム。目的は洪水調節・不特定利水・上水道・工業用水の多目的ダムです。
私も知らなかったのですが、主に施設内の電力を賄うために水力発電設備もあります。
ダムの筐体内部も見せていただきました。
エレベーターで一気に上まで昇らせていただきました。外に出ると快晴のあおやま川上湖が広がり絶景でした。天気が良かったので今日は特に綺麗で、たくさんさんの人が見にこられていました。
最後に再びミュージアム青山讃頌に戻ったら、お茶室の庭の紅葉が夕日に生えて一段と真っ赤に見えました。
天候にも恵まれ半日楽しく歩くことができました。みなさんありがとうございました。