春の通常展「四季折々ー穐月明の花と木と」は終了しました。

2025/ 3/1 ㊏~ 4/10 ㊍

春の通常展
「四季折々ー穐月明の花と木と」

穐月明は水墨画家を目指すようになってからそれまでの個性的な作風から自然の美しさをあるがままに表現する画風に向かいました。それは自身が幼い頃から親しんでいた仏教観から無為自然がやはり美しいと言う思いに至ったのでしょう。
それゆえ花や木をこよなく愛し小さな野の花も見逃さず、その美しさ、たくましさ、やさしさを在るがままに描き、時に主役に、時にやさしく作品に花を添えました。そんな四季を通じて描かれた植物をご覧ください。

■春の呈茶会

当館前の桜山公園の桜が咲く頃、当館茶室「聴樹庵」でお茶とお菓子をお出しします。ぜひ公園の桜もご覧ください。

【日 時】 3/29㈯、3/30㈰、4/5㈯

      10:00~、11:00~、13:00~、14:00~(1日各4回)

【呈茶代】 400円(抹茶・お菓子)

【定 員】 各回12名  ◎要予約

【お申込】 2月15日㈯10時より青山ホール0595-52-1109で受付

■お花見ギャラリートーク

展示室で展覧会を鑑賞した後、桜山公園でお花見をしながら実際に春の花を探してみましょう。珈琲とお菓子もご用意します。

【日 時】 4/6㈰13:00~

【参加費】 400円(珈琲とお菓子・観覧券込み)

【定 員】 先着15名  ◎要予約

【お申込】 2月15日(土)10えより青山ホール0595-52-1109で受付

【解 説】 学芸員 穐月大介

1.冬から春へ 椿と牡丹

冬の最中に美しく咲く可憐な椿と、春に大輪の花を咲かせる百花の王・牡丹です

椿花屏風/水墨淡彩

籠の白椿/水墨淡彩

椿は穐月明が最も大切にしていた花です。椿と石仏の作品がよく知られています。

富貴花屏風/水墨淡彩
牡丹/水墨淡彩
青磁鉢/明代

美しい青磁です。日明貿易でもたらされたものでしょう。

鉢中の白椿/水墨

小魚も泳いでいます。ほんとに水が有るようです。

2.移ろう季節の花と木と

それぞれの季節で花と木は美しく装います。

枝垂れ桜/水墨淡彩

「あらゆる世界に満ちている仏の真理を一心に敬って礼拝いたします」と書かれていますが、
桜の下、和尚さんが説教していても、居眠りしているおばあさんも、犬と遊んでいる子供もいます。

行水仔犬/水墨淡彩

「春は花、秋の紅葉、雲は騰り、鳥は飛ぶ、皆吾蔵中にあり」暑い夏、行水をする親子の後ろに朝顔が満開です。

神木の銀杏/水墨淡彩

秋の終わりです。何処のイチョウのご神木でしょうか。真っ黄に色付いています。

水石

水石は自然石を自然景観に見立て床の間等に飾ります。今回はミニチュアを使いジオラマ風展示を試みました。

3.動物達の四季 花と共に

人も動物も花と共に四季が迴ります。

母仔犬/水墨淡彩

後ろに咲いているのは紅梅です。

猫・揚羽蝶/水墨

菜の花畑にアゲハチョウが飛んできました。

二体立像/中国

中国の古い石仏です。

松雪群雀図/水墨淡彩

雪でも青々と葉を茂らせた松に、丸く体を膨らませた雀が飛んできました。松も福良雀も吉い祥です