「芭蕉の気持ちになって連句を楽しむ会ー連句の実演と体験ー」が開催されました。R6年2月4日

うっすら雪の積もった会場の茶室

折しも雪も止み、うっすら雪景色の中、良い雰囲気で連句の実演イベントを開催できました。

R6年2月4日(日)、ミュージアム青山讃頌舎の茶室にフタッフ含め10名が集まり始まりました。

初めに抹茶とお菓子が出され、芭蕉翁記念館の高井先生から芭蕉の時代の連句の説明をしていただきました。芭蕉の時代にはお茶やお菓子、お酒や食事も出て社交の場として楽しく開催されたことでしょう。

連句の実演はまず発句(連句の最初の句=俳句)を選びから、芭蕉の俳句2句から「梅が香にのつと日の出る山路哉」を多数決で選びました。

連句は5・7・5の句の後ろに7・7を付けさらに5・7・5を付けると言ったように短歌をつなげていく遊びです。ですから5・7・5の句の後にはそれにつながる7・7の句を付け、その7・7の句の後にはそれにつながる5・7・5の句を付けていくのです。

茶室の中(連句会の写真は撮れませんでした)

発句が決まったので次の句からは春だからカエルにしようとかオタマジャクシが良いとかワイワイアイデアを出し合いながら句を作っていきました。

その間、高井先生から月の句ですとか季節入れないほうが良いですとかの指示があります。連句は繫げることよりむしろ場面が変わっていくことを楽しむ連想ゲームですので同じような句にならないよう場面を変える色々なルールがあります。

しかしそんなことよりその場に集まった人たちで面白そうなアイデアを出し合って句を作っていくのがとても楽しかったです。もう少し時間があれば句を作っていく中でいろんなお話ができたのでは無いかと思います。

ミュージアム前の雪の桜山公園

この日、半歌仙という18句つなげた連句ができました。(忙しくて写真が撮れませんでした)

半歌仙「梅が香に」 令和六年二月四日 茶室・聴樹庵

一 、 梅が香にのつと日の出る山路哉 (発句・春・芭蕉句)

二 、 御玉杓子のぴちぴちはねる (脇句・春)

三 、 はだれ雪カーテンの外明るくて (三句・春・「て」どめ)

四 、 起き上がるのも又、寝るもよし

五 、 美味しそう団子のような白い月 (秋・月の定座)

六、  美術展では特選となり (秋)

七、  同好と酒酌み交わす萩の宿

八、  口説き始めて時ばかり過ぎ

九、  目覚めれば夜明けの珈琲一人淹れ

十、  旅に出ようか巴里か倫敦

十一 、異郷にも戦いの知らせ息白し

十二、 どてら着込んで平和談義を

十三、 鳥どちのおしゃべり盛ん木々揺する

十四、 鳥居に浮かぶ月は涼しく (月の定座)

十五、 初孫の浴衣兵児帯願い込め

十六、 将来は僕スケボー選手

十七、 優勝の花吹雪あぶ得意顔 (春・花の定座)

十八、 霞の晴れて潮の満ち来る (挙句・春)