令和6年10月26日(土) 青山観光振興会 歴史探訪ウォーキング「阿保・上津の取って置き文化財を巡る」を実施
地元の青山観光振興会の地域紹介ツアーとして上津周辺の寺社とそこに有る文化財を見せて頂きました。この日は曇り空でしたが、やっと涼し句なった秋の野辺をのんびり歩く事が出来ました。
伊賀市阿保から上津にかけて由緒ある古寺、古社が点在しそこには重要文化財を含む貴重な文化財や天然記念物が眠っています。今回訪れたのは瀧の滝仙寺さん、上津の宝珠院さん、旧伊勢地宿のもみじ屋さん、寺脇の宝厳寺さんで、普段公開していない文化財をお願いして見せて頂き、それぞれのお寺で住職さんがお話ししてくださいました。
またこうづの郷ふれあい市場でのショッピングや「やまさ」さんでの楽しい昼食と、盛りだくさんな見学ツアーとなりました。
【探訪コース】
近鉄青山町駅前9:30→<マイクロバス>→滝仙寺9:45〜10:15(大威徳明王・如意輪観音等拝観)→<マイクロバス>→ 宝珠院・比々岐神社10:30~11:00(境内拝観)→<徒歩>→伊勢地宿 11:20~11:50(旧宿場散策・参宮講看板見学)→<徒歩>→こうづの郷ふれあい市場12:00~12:20(ショッピング)→<マイクロバス>→やまさ12:30~13:30(昼食)→<徒歩>→宝厳寺13:50~14:30(十一面観音、石仏等拝観)→<徒歩>→近鉄青山町駅前15:00 *ウオーキング約4km
滝仙寺さんはこの辺り随一の文化財をおもちです。住職さんが読経してくださり寺の由来などをお話してくださいました。その後、特に出してくださっていた県指定文化財「絹本着色大威徳明王」(鎌倉)、市指定文化財「如意輪観音画像」(鎌倉)、市指定文化財「五鈷杵」(鎌倉)間近で拝見させて頂きました。
どれも開山宥海法印が大和牛ヶ峯から持ち帰ったものと伝わり鎌倉時代の見事な作です。その他三千仏の掛け軸や、稚児大師像、も見せて頂けました。
竜仙寺さんには広葉杉や滝仙寺の松など名木や天然記念物も有ります。しかし松は今年の夏の暑さでずいぶん弱っていました。
宝珠院さんは翌日が火祭りの日で有名な火渡りが行われる準備がされていました。
ご本尊を拝観し住職さんから隣の比々岐神社とは元々同じ神仏習合のお寺だったなどのお話をいただきました。伊賀の多くの神社仏閣はお寺と神社が併設する昔ながらの形態をとどめている所が多く、ここも明治の排仏毀釈の破壊を免れた宮寺です。
そのおかげで普段しまわれている地獄極楽図を広げてくださっていました。修復に必要な資金を募集中です。
旧伊勢地宿は今も初瀬街道の宿場町の面影を良く残しています。江戸時代には青山峠越えの直前の宿場として賑わったそうです。
旧旅籠紅葉屋さんでお伊勢参りの講看板を見せて頂きました。市指定の文化財です。昔の伊勢参りは徒歩で大変お金も時間もかかるので講というクラブを作りお金を出しあって年に一回代表者がお参りしました。講看板はその時の定宿の印です。
こうづの郷ふれあい市場で地元の新鮮な野菜などのショッピングを楽しみ、「やまさ」さんで豪華な昼食をいただいた後、野辺を歩いて宝厳寺さんにお参りしました。
宝厳寺さんではまず、国重要文化財「木造十一面観音立像」(平安時代)を間近で拝観し、本堂の中で住職さんのお話を聞きました。ここは昔、地蔵堂とも呼ばれご本尊は水晶の玉に入った秘仏と伝わります。公開が待たれます。
ここの「木造十一面観音立像」は「写経大般若経」「三尊厨子」と共に元は大村神社の宮寺であった禅定寺から移された物です。
本堂も立派で元はもっと大きなお寺だったと思われます。
この後のんびり出発地点の近鉄青山町駅まで田園の中を歩きました。他にも文化財、見所満載のツアーでした。