現地案内「阿保の石仏を訪ねる」を開催しました。

2022年6月18日(土)「石仏の画家 穐月明」展のイベント現地案内「阿保の石仏を訪ねる」で寺脇宝厳寺さんを見学さていただきました。

天気予報は昼から雨ということで心配しましたが、ほぼ定員の応募があり盛況なイベントとなりました。
はじめに展示作品を石仏という観点から紹介しながら、石仏にはいろいろな仏が彫られており、どこを見たらそれが分かるのかと言ったことを見ていきました。何の仏かがわかれば作品の意図も読み解けます。


その後当館の庭の石仏を紹介しその特徴や銘文を見ていきました。
この頃から雨がぱらつき始めましたが、小雨なので宝厳寺へ出発。片道30分弱でした。大村神社にお参りし田植えの終わった長閑な田園地帯を楽しみ、魚の泳ぐ澄んだ水の用水路を見ながら到着しまた。

予約していたので、和尚さんが出てきてくださり早速本堂に上げていただきお話を伺いました。宝厳寺は重文の平安仏・一木造りの十一面観音菩薩が有名ですが、実は御本尊は秘仏の地蔵半跏像です。長い間ご開帳ができず和尚さん自身も見たことがない秘仏中の秘仏で大きな逗子に入っていますが像高わずか5cmだそうです。

今回は石仏メインとはいえやはり十一面観音は外せませんので拝観ささせていただきました。和尚さんは気さくな方で、立派な観音様を間近で写真にも撮らせていただきました。

ここにはこの十一面観音の他、大般若経もあるのですが、これらは大村神社の神宮寺「禅定寺」が明治の神仏分離令で破却された時こちらに移されたものです。

いよいよ石仏を拝観。境内には至る所に石仏が立ち、裏山には弘法大師二十一ヶ所巡りの石仏群が置かれています。ここは古くから地蔵堂と言われていたお寺なので地蔵菩薩が多く、さすがに中世のものがけっこうあります。また、古い石仏十一面観音や五輪塔も残っている見どころの多いお寺でした。