展示紹介、ちょっと懐かしい物も展示しました
今回の春展では絵だけでは無く民芸品や古雛、盆石なども展示しました。穐月明が集めたコレクションの中には素朴な人形などもあります。また、上野のまちかど博物館「野がけ」さんから昔の旅関係の資料もお借りしました。年配の方には懐かしく、若い方にはちょっと珍しい楽しい展示になったと思います。ここではその一部を紹介します。
土人形は素焼きに泥絵の具で着色した郷土人形です。伏見人形がその原型と云われ各地に広がりました。これは青森下川原の土笛でホーホーと鳴ります。
こけしは東北地方のみで作られてきた木の人形で木地師が湯治場で子供の玩具として土産にしたのが始まりのようです。これはえじこを象ったこけしで中の赤ん坊が動きます。えじこは農作業をする時に赤ん坊を入れておいた篭のことです。
「野がけ」さんから貸して頂いた印籠です。
印籠は元々は印鑑を入れる容器でしたが、携帯用くすり入れとして使われる様になります。根付けは象牙で持ち主が薬として削って服用していたようです。着物には根付けでいろいろな物をぶら下げました。
「野がけ」さんから貸して頂いた大正時代の伊賀鉄道の観光マップです。近鉄大阪線が開通していなかった時代、伊賀鉄道は伊賀上野から名張まで列車を走らせていました。
享保雛、280年くらい前、江戸中期のお雛様です。江戸時代に享保の改革で贅沢禁止令が出されるまでお雛様は大きくなっていきます。今とはお顔も姿も違いますが男前です。もちろん女雛もあります。
手製の手鞠です。画家の義母が糸を巻いて作ったもので、松竹梅の模様を草木染めで上品に仕上げています。
盆石は盆栽同様眺めていると景色が見えてきます。展示に合わせ渓谷の岩に見立てました。